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■ Title:燦々と夜に
■ Size:530×333 x 18mm
■ Material:Acrylic, modeling paste, gold mica flake, recycled solar-panel glass powder on Canvas
■ Yr.:2026
■ Artist:智川 ( Chisen )
■ 智川 ( Chisen )プロフィール
静けさを設計する絵画
智川は、森、水、風、光、宇宙を想起させる抽象表現を通して、人が外の世界に応え続けるなかで見失った身体の感覚と、本来の望みを思い出すための「静けさ」を、空間に設計する画家である。
長く組織のなかで求められる役割に応え、正しくあろうと努める一方、幼い頃から好きだった描くことから遠ざかっていた。
2012年の大病を機に制作を再開し、水墨画を学ぶ。
花や鳥を見つめるなかで、一つひとつの命にもともと備わっている色や形の美しさに心を動かされ、「人間も自然の一部であり、大小すべての命は等しく美しい」という眼差しを育んだ。
2023年、アクリル絵具による抽象表現を始める。
完成形や正しさを先に定めず、色の動きに導かれて描く時間は、硬くなっていた身体と心をほどき、自分自身を取り戻す経験となった。
ここから、「人は何によって、内側から満たされて生きられるのか」という、智川の制作を貫く問いが形を得ていった。
水で薄めたアクリル絵具を重ね、半乾きの層を水滴で部分的に剥がしたあと、さらに新たな色を加えていく。
剥離の痕跡、幾重にも重なる半透明の色が奥行きをつくり、作品は朝の自然光、夕方の斜光、夜の照明によって異なる表情を現す。
一度にすべてを見せず、暮らしの時間とともに少しずつ開かれていく画面である。
いくつもの青や、緑、金色、そして余白には、日本絵画や伝統芸能に親しんできた智川の美意識が息づく。
空間に調和しながら、単なる装飾にはとどまらない。
社会のなかで判断と責任を重ねる人が、作品と向き合うひととき、外側の声から離れて心を静め、自分と対話し、本来の望みを思い出す。
智川の作品は、そのような時間に寄り添うことを目指している。
2023年の本格的な活動開始以降、国内外で作品を発表。
2025年にはサロン・ドートンヌに出品、また、公募入選作品がクルーズ客船「飛鳥Ⅲ」に展示されている。
強く語りかけすぎることなく、しかし確かに存在し、所有する人の時間とともに意味を深めていく。それが、智川の「静けさを設計する絵画」である。