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■ 作品名:調和のための動揺
■ サイズ:S6 (410mm x 410mm)
■ 素 材:キャンバス、アクリル、天然水晶
■ 製作年:2023
調和とはどこから来るのであろうか。
平穏で動きのない世界には調和に向かう力も働かない。静止したままの救済とは幻影である。
調和とは、常に変動する、かつ極めてよくコントロールされた動揺の最終段階である。
救済の幻影に惑わされるな。それらはエネルギーのエントロピーである。
動揺せよ。動揺を与えよ。
動揺を良く観察し、祈りを加え、さらに時間と重力を加える。
時間と重力というもっとも根元的なエネルギーを得て、動揺は組成を変えてやがて収束へと向かう。収束とは、常に調和に保たれた相互関係の新しい構築である。
重力とは祈りの具現化、権現である。
動揺の前と後では、そのエネルギーの向かうところ、調和がもたらす世界はまるで別のものである。
動揺は決して激しいものであるとは限らない。
祈りを静かに見守るように、どこかに輝きやカームダウンの予感を伴いながら、色がないようでいて移ろいゆく鮮やかな色彩を時折瞬間的にみせるのである。
それは揺籃(ようらん)である。祈りというコントロールによって様々な形で揺れるゆりかごである。
よく観察し、祈ることは、事象に新しいエネルギーを与え、調和へと向かう。
祈りと観察のために動揺があると言っても良い。
※額装は別となります。